尾瀬の山縦走  2007年7月26日〜29日

7月28日  山ノ鼻→至仏山→小笠→笠ヶ岳→片藤沼→咲倉沢頭避難小屋→ワラビ平→湯の小屋温泉

  3時30分起床。小屋を出てみると星が見えます。良い天気になりそうです。昨日同様に簡単な朝食を済ませます。
  ヘッドランプを点灯して4時20分に出発。研究見本園に入り、まだ暗い至仏山を目指します。登山道入口で登山者カードを記入して、階段を登って行きます。
  出発してから30分ほどで、明るくなってきたのでヘッドランプを消灯。樹林の間に見える燧ヶ岳の背後が赤くなってきました。
  5時少し前に燧ヶ岳の山腹から日の出です。登山道に陽が当たり、一気に明るくなりました。森林限界を超えて、霧に包まれた尾瀬ヶ原が見えてきました。
  中腹のベンチで小休止。すばらしい眺めです。これからは階段が多くなってきて、グイグイと高度を上げていきます。アヤメ平の木道が見えます。
  高天ヶ原辺りで、1人下山してきました。6時50分に至仏山山頂に到着。誰も居ません。快晴で360度の大展望。今日は会津駒ヶ岳が見えます。
  今日もお湯を沸かしてコーヒーを入れて軽食を摂ります。いつの間にか尾瀬ヶ原の霧が晴れていました。1人2人と登ってきて、少しずつ人が増えてきました。
  7時35分に出発します。小至仏山への稜線を見ると、山頂を目指す人の流れが見えます。もうしばらくすると山頂は、ラッシュになりそうです。
  小至仏山は人が一杯なので、脇道で山頂を踏まずに通過。オヤマ沢田代分岐手前のベンチもたくさん休んでいます。水分補給して小休止。
  分岐を笠ヶ岳に向かいます。悪沢岳の標識を通過。薄らと雲が広がりつつあります。登山道の先に、小笠、笠ヶ岳が並んで見えます。
  小笠直下にザックを置いて小笠へ。西の方は晴れていますが、至仏山の上空には、厚い雲が広がってきました。
  樹林の中を歩き、笠ヶ岳直下の東斜面を行きます。ニッコウキスゲが少ないです。湯の小屋・至仏山の道標近くにザックを置いて、滑りやすい斜面を登ります。
  9時50分、笠ヶ岳山頂に到着。誰も居ません。大気が霞んできましたが、まだ良い眺めです。眼下にならまた湖。片藤沼の奥に武尊山。
  東の方は雲が広がってきて、燧ヶ岳は霞んできました。20分ほど滞在して道標の所に下山。ちょうど湯の小屋温泉の方向から1人の登山者が来ました。
  初めて湯の小屋温泉に向かうので、登山道や道標について教えてもらいました。その方は前日に湯の小屋温泉に泊まり、宿でコースのイラストマップをもらっていて
  そのマップを譲って頂きました。このマップのおかげで、ちょっと安心できました。片藤沼からの燧ヶ岳は霞んで見えにくくなってきました。蛍池は静かです。
  ここから先は初めての道。少し登ってから、樹林の中の道を下って行きます。樹林の中でも陽は時々当たり暑いです。梅雨明け後の盛夏では耐えられないでしょう。
  小さな沢をいくつか過ぎて、軽い登りから下りになると、目の前にコンクリートブロック造りの咲倉沢頭避難小屋。内部は2畳ほどで、スチール製の棚があるだけ。
  鉄の扉は蝶番が壊れたようで、小屋の前に落ちていました。こんな所では、とても一晩過ごせません。ただ小屋裏から望む武尊山は、すばらしい眺めでした。
  11時30分。暑くて食欲が無いのですが食べないといけません。山の鼻小屋で作ってもらった弁当を食べます。おにぎり2個ありますが、なんとか1つだけ食べました。
  30分休憩して出発。ここからの道は、樹林の中の急降下が続きます。傾斜が少し緩んでくると、突然目の前が開け林道終点の広場に降り立ちました。
  ここがワラビ平のようです。丸太があったので休憩しようとした途端に、雨が落ちてきました。あわててザックカバーと雨具の上着を着ます。
  ここでは雨が直接当たるので、すぐに出発。またすぐに尾根に取り付きます。ここからは登り下りを繰り返しながら、時々林道を横切ります。
  今度は舗装された林道の4差路に降り立ちました。車止めがあり、ここまで車が入れます。湯の小屋温泉への道には、5台の車が止まっていました。
  この道から尾瀬を往復する健脚な人達がいるんですねぇ。車道を少し歩いて道標に従い、また山道を下って行きます。
  突然、少し先で何か動く塊があります。黒ずんだ灰色の塊。カモシカのような動物です。私も相手も動きが止まりました。前方の登山道にその動物がいるので
  何とかしなければなりません。鈴を思い切り鳴らすと、ゆっくりと立ち去りました。車道に出ると湯ノ小屋トンネルの脇。車道を横切り道標から下ると、
  笠ヶ岳登山道の道標。湯の小屋温泉側の登山口に着きました。民家が現れてきて今日の宿、湯の小屋山荘を発見。15時丁度。無事に下山できました。
  早速、宿に入ります。小さな民宿のようです。まずはお風呂で汗を流します。立派な露天風呂。まだ他のお客さんが着いていなので貸切でした。
  明日は帰るだけですが、出発前にならまた湖に行くことにしました。朝食の時間を聞くと8時。山小屋での生活リズムと大きく違います。朝食無しでお願いしました。

  今日も朝から良い天気。至仏山、笠ヶ岳からの眺めは、最高でした。笠ヶ岳に向かう頃から雲が出始めて、ワラビ平から雨が落ちてきました。
  笠ヶ岳から湯の小屋温泉までの道のりは長かったですが、静かで下りならこれからも使えそうです。でも暑い時はダメです。

まだ暗い至仏山を目指します 日の出が近づいてきました 燧ヶ岳から日の出


至仏山東面登山道に陽が当たりますj 尾瀬ヶ原は霧の中 蛇紋岩の鎖場


高天ヶ原付近 至仏山山頂(2,228m) 山頂からの眺め


至仏山山頂石柱と燧ヶ岳 タカネバラ 左、小至仏山 右、笠ヶ岳 奥に武尊山


尾瀬ヶ原の霧が晴れました チングルマ


ウサギギク 笠ヶ岳分岐 笠ヶ岳への登山道


ゴゼンタチバナ 小笠直下(前方に笠ヶ岳) 小笠(1,960m)


キンロバイ ジョウシュウアズマギク 笠ヶ岳直下のニッコウキスゲ


ミネウスユキソウ 山頂へ 笠ヶ岳山頂(2,057.5m)


至仏山から歩いてきた稜線 片藤沼 蛍池


初めての道を行く 咲倉沢頭避難小屋  武尊山(避難小屋裏よりの眺め)



樹林帯を行く ワラビ平で林道に飛び出す 湯の小屋温泉 4K



車止めのある舗装道路に出ました また山道 また車道に出ました



湯ノ小屋トンネル 湯の小屋温泉の笠ヶ岳登山口 宿泊した湯の小屋山荘